責任の追及はどうするか


わずかな欠陥なら、工事会社に補修するように連絡すればすむでしょう。
この場合、大切なのは、口頭にせず、日付けを記入した書面にし、後日の証拠資料となるような配慮をしておくことです。
しかし、重大な欠陥であることがはっきりすれば、売り主や工事会社に対して責任の追及をします。
この場合、まず考える必要があるのは、「代金を支払って品物を受けとったことは、買った側が受けとるものを確認していることにな

る」ということです。
「業者はか建物の完成μという義務を果たし、この義務に対して代価を支払う」という約束になっていたはずです。したがって、現物

を受けとってから欠陥が見つかったといって、業者側としてはそうやすやすと、「はい、そうですか」というわけにはいかないでしょ

う。
相手にいわせれば、欠陥があるといっても、それは買い手が「これでよい」として引きとったわけで、その責任は買い手にあるという

ことになります。
したがって、欠陥の責任追及の交渉は、その点を頭にいれて、なるべく話をこじらせないように、上手に進めることが大切です。
建築特有の欠陥として、引き渡し時にはわからない、ある程度時間が経ってから出てくる「瑕疵」があります。
たとえば、仕上げが壁紙の場合、「壁紙を貼るための下地材料が乾燥して収縮したために、仕上げの壁紙が引っぱられてできた亀裂」

や「モルタルが乾燥して収縮したために生じた亀裂」などはそれにあたります。
この場合も、責任追及の交渉はことを荒立てないですむようにしたいものです。
上手な交渉をするには、「ものを受けとってから生じた欠陥であるか」「最初からあったのに確認を充分にしないで受けとってしまっ

た欠陥であるか」を、分けて扱う必要があります。
これも、契約の内容がはっきりしていれば、補修などの要求(交渉)が楽にできますが、契約内容がはっきりしていないと交渉が面倒に

なります。
契約の内容は、建築物の場合、図面と仕様書で明示されています。問題は住宅を「買う」場合です。
この場合には、現実にとりかわすのは「売買契約書」だけで、内容を詳しく明示した図面や仕様書はほとんどありません。それがトラ

ブルの原因となることが多いので、気をつけてください。